なぜ上司はしゃべりすぎてしまうのか?——面談を“支援の場”にするために

① 導入|「気づけば、ずっと自分がしゃべっていた」

ある施設長が面談後にこう漏らしました。

「話を聞くつもりだったんですけど、
気づいたら“こうしたらいいよ”ってアドバイスばかりしていて…」

面談を真剣にやろうとする人ほど、“良かれと思って”しゃべりすぎてしまうことがあります。
でも、面談で主役になるべきは、上司ではなく職員です。

② なぜ、上司はしゃべりすぎてしまうのか?

支援=指導・助言という意識がありそうな気がしています。

  • 困っていそうだから助けなきゃ
  • 正解を早く教えてあげなきゃ
  • 沈黙が怖くて、話をつなげてしまう

でも、こうした「善意のアドバイス」は、
ときに職員の“考える機会”や“言語化する力”を奪ってしまうことがあります。

③ カウンセリング理論から学ぶ“聞く姿勢”

ロジャーズの3原則(受容・共感的理解・自己一致)

面談は、評価や指導ではなく、
**相手が自分の考えを見つめ直す“場”**であるべきです。

相手の変化の前提には、“安全な関係性”が必要です。

そのためには:

  • 相手を評価せず、まずは受け止める(受容)
  • 相手の感じていることを感じ取ろうとする(共感的理解)
  • 上司自身が無理をしすぎず、自分らしく接する(自己一致)

が大切です。


マイクロカウンセリングの技術から学ぶ

具体的には、以下のスキルが面談を「育つ対話」に変えていきます。

特に沈黙は埋めがち、埋めに行きがちですね。

技術内容
言い換え相手の言葉を要約して返す(=理解されている感)
明確化「つまりこういうこと?」と意図を整理する
沈黙を活かす無理に埋めず、“考える時間”として尊重する

④ 面談を“支援の場”にするために

上司が面談でやるべきことは、
「まとめる」でも「指導する」でもなく、“一緒に考える”こと。

  • 相手の言葉を待つ
  • 相手の気づきを引き出す
  • そして、自分で“次にやること”を決めてもらう

これこそが、職員が育つ面談です。

上司が“しゃべらない勇気”を持つことで、
職員が“自分の言葉”で語れるようになります。

Live aliveの面談支援は、“聞く力”から整えます

Live aliveでは、評価制度や面談運用の支援だけでなく、
「話しすぎない上司を育てる」面談研修も行っています。

しゃべらずに信頼される上司、
言葉を引き出せる対話者を、一緒に育ててみませんか?

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